安全靴ってたくさんあって、どれを選べばいいのかわからないですよね(笑)
お店で見てみるとカラフルにずらーっと並んでいてけっこうカッコいいです♪
電気通信工事と言われる、携帯電話の基地局工事の職人さんにおすすめの安全靴は?
今回はこのような疑問に、携帯電話の基地局工事に10年携わった筆者が3つのシーン別にお答えします♪
お店で実際に履いてみて、もし気に入ったら一度ネットで調べてみるのもいいですよ♪ネットで買った方が安いことが多いです!ポイントを貯めているカードなどあれば、安いし貯まるし、一石二鳥です♪
鉄塔局(高所作業)
鉄塔局で高所作業を行う場合は、足首まで完全に覆う「編み上げ」と呼ばれる安全靴を履かなければいけません。鉄塔局の高所作業で編み上げを履かなければいけない理由をハッキリと教えてもらった記憶はありませんが、察するに下記の3点が主となる理由かと思います。
- 足を防護するため
- 安全靴が誤って脱げ落ちないため
- 作業ズボンの邪魔な裾をインできるため
また、筆者の経験から、鉄塔局で使用する編み上げを選ぶポイントとして、下記の3点を挙げてみました。
- 防護性
- ソールの厚み・形
- 動きやすさ
防護性
鉄塔局に登っての高所作業となると、周りは鉄塔を構築するためのLアングルやステップボルトでいっぱいです。簡単に言うと、当たると痛い出っ張りがたくさんあるということです(泣)
その為、ガシガシ当たっても痛くない防護性に長けている編み上げを履けば、ぶつかることに恐れることなく移動や作業に集中できます。結果、間違いなく生産性に繋がります。
職人は「迷った時に安い方を買う」はおすすめしません。安いものを使っていると、その価値に引きずられた職人になってしまいます。高いものを使っていれば丁寧に扱うし、商品も長持ちしますし、高いなりの価値があります。また、新しく価値のある商品を使用することで、メーカーの先端技術に触れることもできます。
ソールの厚み・形
ソールとは靴底のことです。鳶用でなければだいたい厚めの商品が多いですが、履いてみるとけっこう柔らかいこともあります。ソールはできるだけ厚いもの、形は凹凸に深さのあるものを選ぶことをおすすめします。
ソールに厚みがあると、足への負担が軽減されるので疲れにくいです。アンテナ交換作業となると、しばらくの時間その場を動けなくなることもあり、足へ負担が大きいので厚めのソールを選んでおいた方がいいでしょう。
ソールの凹凸に深さがあるものだと、グレイチング上が滑りにくく歩きやすいです。
動きやすさ
安全靴の全体的にしなやかさがあると動きやすいです。よっぽどの商品でなければ、最初は少し硬くても使っていくうちにちゃんと足の動きに馴染んできます。
防護性としなやかさのバランスが大事といったところですね。
何足もの安全靴を履いてきましたが、履き心地が良いと、動きやすさに直結していく気がします。
ミドリ安全 VS5311N
防護性、履き心地、動きやすさと全体的にバランスのとれた商品です。JIS規格合格品で汎用性もあります。基地局工事の職人さんは持っておきたい1足です。
ミドリ安全 PRM230Boa
こちらの商品は未経験ですが、調べていると、耐滑性、しなやかさに優れているようです。また、編み上げの安全靴では珍しいダイヤル式を採用しており、脱着がしやすく扱いやすそうです♪
鉄塔局(高所作業なし)
鉄塔局の高所ではなく、ふもとの作業もこれはこれで危険がいっぱい潜んでいます。
現場によっては草木が茂っており、まず草刈りからスタートなんて現場も。また、足元には既設のケーブルラックや配管が敷設してあり、気を付けていてもぶつかってしまうことがあります。くるぶしに当たるととても痛いです。
と、言うことで…
鉄塔局のふもとの作業で安全靴を選ぶポイントは「ハイカット」一択です。
ハイカットの安全靴を履いて足元の障害物から身を守ることで、作業性、生産性に大きく繋がります。夏場は虫も多く、特にクモやマダニが衣服の中に侵入してくることもあります。少しでもそのような可能性を低くするためにもハイカットを強くおすすめします。
鉄塔局のふもとでは、膝より低い位置を覗き込んだり、しゃがみ込む体勢をよくします。そうすると、作業ズボンの裾が上がり、くるぶしがあらわとなるため、とても危険です。
本当に、本当にハイカットの安全靴を強くおすすめします!
反対に、鉄塔局のふもとの作業には適していないタイプの安全靴もあるということです。
通気性に特化したようなローカットの軽い安全靴はおすすめしません。
上記のハイカットを履く利点すべてにおいて欠落しています。また、通気性に特化した安全靴はメッシュ部が広いため鋼材にでも足をぶつけたらとても痛いです。万が一、雨の時にもすぐに靴下が濡れてしまいます。
後述しますが、このような安全靴はインドア局に適しております。
アシックス CP604G-TXBOA
店頭で試し履きをしてきましたが、履き心地、歩きやすさ、耐滑性、どれをとっても抜群の性能でした♪
ちなみに、筆者の行動圏内の職人のお店の中でも、安全靴の品揃えで1、2位を争うお店の価格で21,800円(税込)でした。やっぱりネットは安いです。どっちのカラーもカッコイイです。
ミズノ オールマイティ LS2 73M
こちらの商品も店頭で履いてきました!若干幅広な感じがしましたが、上記の「アシックス CP604G-TXBOA」が540gに対して、こちらは415gと軽めです。軽めが好きな方はこちらもおすすめです。
インドア局
インドア局は現場によってはかなりの距離を歩きます。商業施設やビルの中での作業がメインとなります。
ケーブル敷設やアンテナ取り付け時は天井の中に入ったりもします。天井の中は他設備の機器や配線でいっぱいです。
そのため、大きくてごつごつしたような安全靴はインドア局には不向きと言えます。
インドア局の安全靴を選ぶポイントとして下記の2点が挙げられます。
- 軽い
- 動きやすい
軽い
インドア局の安全靴は軽めの商品を選ぶことをおすすめします。
300~400g台であれば軽めと言えるでしょう。
グラムで表してもピンと来ないと思いますので、実際に店頭で色んな商品に触れて履いてみることをおすすめします。
体が大きい人にとっては、500gでも軽いと感じることもあるでしょう。最終的には自分の感覚が一番の選択基準になります。
動きやすい
自分の足に合った、動きやすい安全靴を選びましょう。
幅が細身のものや平べったいものもあり、自分の好みがあると思います。
実際に履いてみて、どちらかと言えばやや広めよりかはやや狭めを選んでおくことをおすすめします。
やや狭めの方なら後で馴染んできます。幅が広い方は自然と踏ん張る力が働いてしまい、疲れやすいです。
アシックス CP210
こちらの商品は、「Light weight設計」とメーカーが謳っていることもあり360gと軽量です。また、かかとの部分に暗いところでも光に反射する、再帰反射材を採用しており、暗い環境での作業になりがちなインドア局には持ってこいの商品です♪軽量性と安全性に優れた商品
ミズノ オールマイティ ES31L
こちらの商品は完全に軽量、蒸れにくさに特化した安全靴です。重さも335gと、とても軽いので。長い距離を歩くインドア局で履きたい一品です。また、インドア局では土足が禁止されているエリアもあり、内履きに履き替えなければならないこともあります。脱ぎ履きがしやすい理由からもおすすめです。
まとめ
今回は基地局工事で使用する安全靴についてご紹介させていただきました。それぞれのポイントをまとめます♪
- 編み上げの安全靴必須
- 防護性
- ソールの厚み・形
- 動きやすさ
- ハイカット一択
- 軽さ
- 動きやすさ
あくまで筆者の経験上での考察ですので、違うご意見もあるかと思います。自分の中でまだ確立できていない方や、シーンに合わせた安全靴の選び方の参考になればと思います。それでは楽しい職人ライフを♪
ではまた!
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